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高級ブランドのブランディング戦略と手法

今回のテーマは「ブランディング戦略」について。

今日のはこの2つの意味について学んでいきましょう。

1.ブランドについて
2.ブランディングについて

いきなり話は脱線しますが、コトラーやドラッガーが提唱するビジネス用語は、基本的に抽象度が高いというか、ぼんやりしているというか、つかみ所がないというか…なぜ、こうも理解しにくいだろうと思うことはないですか?

今回のテーマ、ブランディングも抽象的です。

あらゆるビジネス書にブランディングの文字は記載されてはいるが、具体的に書かれたものは多くはありません。

天才やカリスマと言われる人は「ブランディングしなさい」と言われて、「分かった!ブランディングします」と言うのかもしれません。しかし私のような一般人には「ブランディングしなさい」といわれても、ハッキリいって意味が分からないのが実際のところです。

ブランディングするための方程式や数式があるわけでもないし、色々なブランディングの本を読んでも書いてあることはどれもまちまち。あ〜どこかに答えを教えてくれる人はいないかな、と思うわけです。

そこでふと思ったんですが。ブランディングの意味を深く知りたかったら、既にブランドと言われているものを注意深くみてみればいいんだと。まあ単純なことですが。(笑)

そこで、私がよく購入するブランドに「MONTBLANC(モンブラン)」というブランドがあります。MONTBLANCは創業100年以上の歴史があり、文房具ブランドとし万年筆においては、絶対的な地位を確立しているブランドです。

私はこのMONTBLANCブランドで小物を統一するようにしています。万年筆、ボールペン、ノートブックスカバー、そして財布、キーケース、カードケース、キーホールダー、パスケース…などなど気付ばすべてMONTBLANC。

MONTBLANCというブランドについての賛否はおいておいて、(小物を統一するなんてダサいという賛否もここではなしです)。なぜ、私がこのMONTBLANCを好むのかを考えてみました。するとブランディングについて少しばかり気づきがあったので、ここで記載しようと思います。

1.ブランドについて

では早速ブランディングについて考えてみたいのですが、まずはブランドという言葉の側面から順番に、ブランディングというものを理解していこうと思います。以下のステップで記載していきます。

1-1.ブランドについて
1-2.ブランドを考察する
1-3.ブランドとブランディングの理解
1-4.ブランドの用途について

1-1.ブランドについて

まず、そもそもブランドとは何かを考えてみなければ、ブランディングの意味は分かりません。そこで、ブランドについてWikipediaさんに聞いてみます。

ブランド(英: brand)とは、ある財・サービスを、他の同カテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念。当該財サービス(それらに関してのあらゆる情報発信点を含む)と消費者の接触点(タッチポイントまたはコンタクトポイント)で接する当該財サービスのあらゆる角度からの情報と、それらを伝達するメディア特性、消費者の経験、意思思想なども加味され、結果として消費者の中で当該財サービスに対して出来上がるイメージ総体。

・・・よく分からない。(笑)

ただ、ブランドについて興味深いところをピックアップできるのは、「概念」という言葉と「イメージ」という言葉です。ここでぼんやりとブランドというのは「概念やイメージ」だということが分かります。

1-2.ブランドを考察する

ここで、ブランディングについて、私が大好きな「MONTBLANC」に登場してもらいます。

私が好んでMONTBLANCというブランドを購入するのはなぜだろかを考えてみました。単純な理由ばかりかもしれませんが、そこはご了承ください。

1-2-1.妻がMONTBLANCが好きだから

そもそもMONTBLANCを購入し始めたのは妻の影響です。今の妻が彼女になる前のハナシになるのですが、「MONTBLANCを身につけている男性って素敵よね」と、彼女が私にぼそっと言ったのがキッカケなのです。つまり、MONTBLANCを身につけていることが、今の妻を彼女にするための条件みたいなものだったのです。(まあ当時はですけど。) 

1-2-2.単純にカッコイイと思う

MONTBLANCといえば高級万年筆ブランド。元々は文房具ブランドでしたが、最近は革製品や時計にも力を入れています。そんなMONTBLANCはシンプル×大人×知的なデザインが印象的なデザインです。そして飽きがこないデザインが特徴です。

1-2-3.印象が良い

一般男性で、MONTBLANCのこと嫌いという人はあまりいないと思います。同世代にMONTBLANCのことを突っ込まれることがありますが、大体の方が褒めてくれます。(まあお世辞もあるかもですが)私はこの理由が、あまり知られてないからだと思っています。つまりアンチがいないのです。

ヴィトンやグッチといった有名ブランドは有名なだけにアンチとがいます。尖ったデザインも多いので趣向が分かれます。そういった意味ではMONTBLANCは万年筆を購入する人しかしらないブランドです。そしてかなりシンプル。さらに、多くの人が知らないというのことに、ステータス感さえ感じます。

1-2-4.自分に合ってる気がする

MONTBLANCを身につける男性は30代〜50代の男性(ハイミドル層)です。正直そこまでハイブランドではないので値段も高い訳ではありません。リシャール・ミルの時計やVERTUの携帯といった富裕層が身につけるアイテムではないブランドです。かといって一般層からするとしっかりとしたブランドという位置づけができる。私はアラサー30代ですが、全身ブランドで目立ちたいという性格でもないので、自分に合っているブランドだと思っています。

1-2-5.使ってみると結構使いやすい

MONTBLANCの革製品はヨーロッパ(イタリア・ドイツ・フランス)のものが多いです。使い勝手は良いです。(正確には悪くはないくらいかもしれません)メンテナンスもしていませんが、保ちも良いと思います。カードケースや財布の収納部分の使い勝手も悪くないですし、毎日ごしごしと使っている財布も長期的に利用できます。

1-2-6.自分の男としての価値があがる感覚

MOTNTBALNCというのは筆記用具ブランドということもあり、身につけていると知的なイメージを抱くことができます。できる男というのは仕事ができます。仕事の際にみせるノート、カードケース、ペンなどの小物がMOTNTBALNCであれば、なんだできる男という感じがします。40代、50代になれば違うブランドが渋くて似合うのかもしれませんが、今の私には丁度よいくらいなのです。

1-2-7.店舗で購入している自分が素敵に見える

MONTBLANCの店舗はカッコイイです。黒カラー×シルバーの配色でモダンともクラシックとも捉えることができます。新宿のISETANメンズ館にもMOTNTBALNCの店舗が入っていますが、雰囲気が大人です。接客してくるスタッフもどちらかというとダンディな感じ。店舗にMONTBLANCの雰囲気がにじみでています。そういった大人の雰囲気の店舗で購入することが喜びになったりします。

1-2-8.高尚な出来る男という感じがするから

両親は私に「高貴な男で育ってほしい」という思いを込めて名前をなづけたそうです。まさにMONTBLANCはそんなイメージがばっちりはまるのです。高貴で仕事ができる男、というイメージを抱くのためにも、MONTBLANCを身につけていたい、そんな自分のイメージにこのブランドはバッチリはまります。

1-3.ブランドとブランディングの理解

お疲れさまでした。長々と私がMONTBLANC好きだ!という勝手な理由を話を聞いてくれて、疲れたと思います。

これでは、ただのMONTBLAC愛好家ですね。ということで弁明しましょう。こうやって長々と話をしたのには理由があります。上に8つほど、MONTBLANCというブランドが好きな理由を挙げました。このすべてに共通点があります。

それは・・・・勝手な「イメージ」だということ。

Wikipediaさんのおっしゃる通りでした。ブランド価値というのは個人の勝手なイメージでしかありません。実際のところ、皆が私のようにMONTBLANCをカッコイイと思う訳ではありませんよね

私がMONTBLANCについて、妻が好きだったからとか、高貴な感じがするとか、知的なイメージが湧くとか、あーだこーだと説明したはいいけども、結論それは「勝手」なイメージでしかないのです。

他の人から見ればMONTBLANCはカッコよくないかもしれない。(いや、もちろん私は他の人からみても、MONTBLANCはカッコイイだろうい思っていますが。)

でも、私はそうやって「MONTBLAC」を勝手にイメージして、担当者がいるくらい商品を買いまくり、カッコイイんだよ、と、このメディアを使ってまで周りに伝えている訳です。MONTBLAC側からすれば、私はとっても良いお客様です(笑)

冗談はここまでにして、ここで一度考えてみてほしいのです。

あなたにもこのようなブランドの1つや2つくらいあるはずです。

高級ブランドという類いではなく、スポーツブランドや、食品ブランド、コスメブランド、すべてがブランドとして当てはまります。もしあなたがその同じブランドを購入し続け、それを良いと周りに伝えているのであれば、ブランド側のとりこになっているに違いありません。

ブランドとは、「顧客の頭の中のイメージ」にしかすぎないのです。

顧客の頭のなかで「勝手に」ブランドイメージが高まり、そのブランドに共感し、感動し、価値があがることによって、「ブランド化(ブランディング)」されるわけです。

1-4.ブランドの用途について

またMONTBLANCの話で恐縮なのですが、補足させてください。

実は「MONTBLANC」はブランドであって会社名ではありません。MONTBLANCは、スイスの装飾品コングロマリット、リシュモングループによって買収された企業です。(日本ではリシュモンジャパン株式会社という名前で販売されている)

リシュモングループと聞いて、知っている人はいますか?恐らく日本人だとMONTBLANCの方が有名に違いありません。このように、一見ブランドといっても色々なブランドがあります。その用途を見ていきましょう。

1-4-1.企業ブランド

まずは企業ブランド。ソニーといえば、TOYOTAといえば、という会社自体がブランド化する。私は海外に住んでいるのでよく分かりますが、日本の会社だというだけで信頼感が違います。私はいつも海外で商品を見分けるときには会社名を見ています。日本企業が作った商品の場合は安心して購入することができます。

1-4-2.商品ブランド

TOYOTAの中でも「カローラ」、「エスティマ」、「ランドクルーザー」、といった車種があるように商品が分かれます。商品名だけでブランドができてくると、商品が一人歩きしてドンドン売れるようになるでしょう。「TOYOTA買ったよ。」と人には言いませんよね。「エスティマ買ったよ」となるわけです。

こうなってくると、会社名よりも商品名が有名な企業は多かったりします。例えば赤城乳業という会社を知っていますが?「アカチチ」と言えば、割と知られている企業だと思っていたのですが、この間オフィスのスタッフに聞いてみたら誰も知りませんでした。

実はこの赤乳乳牛さんですが、「ガリガリ君」を作っている会社です。ガリガリ君というアイスは誰もが知っているアイスです。しかしこのように会社名を知っている人は案外いなかったりします。

1-4-3.ラインナップ

またTOYOTAで例を挙げますが、TOYOTAの中に、レクサスという独立したラインナップがあります。レクサスはTOYOTAが提供する「ラグジュアリー路線」です。通常TOYOTAというとファミリータイプや一般人が乗る車にあたるので、高級車を求める人にとってはTOYOTAは購入するにはいたらない会社となってしまいます。しかしそういった高級路線を求める人のために作られたのがレクサスというブランドです。

通常高級車というと、フェラーリやランボルギーニといったスポーツタイプや、ジャガーベントレー、アストンマーティンといった海外の企業を連想すると思いますが、そこにTOYOTAはレクサスというブランドを立ち上げ、勝負を挑んだのです。

1-4-4.パーソナルブランド

これは商品とか企業ではなく、個人としてのブランドです。芸能人やクリエイター、コンサルタントなど、仕事柄一人で勝負する人にとってはこのパーソナルブランドが鍵になるでしょう。パーソナルブランドも結局はイメージに。顧客にとって良いイメージをもってもらうことが重要になります。

1-4-5.他にも・・・

他にもブランドのことを言えばたくさんでてきます。商標マークや企業ロゴなどもブランドにあたります。プライベートブランドマークもそうです。他にもスローガンがブランドになったりします。オバマ政権のスローガンは「YESWE CAM」なんかは有名です。キャラクターブランドというのもあります。ポケモンをいえば、ピカチュウです。千葉県といえばフナッシー。(フナッシーはパーソナルブランドかも)このように様々なものがブランド化します。

2.ブランディングについて


では本題のブランディングについて考えてみましょう。以下のステップで記載していきます。

2-1.ブランディングの意味について
2-2.ブランディングの効果について
2-3.ブランディングで失敗すると・・

ブランド自体については説明したので分かったと思います。言葉をみれば当たり前のことなのだが、ブランディングとはブランド化する行為そのものです。まずはブランディングの意味を確認しましょう。

2-1.ブランディングの意味について

Wikipediaにもあるように、ブランディングは「ブランドになる」という意味です。つまり「ブランド化」するための行為そのものをさします。

ブランディング(英: branding)とは、ブランドに対する共感や信頼など顧客にとっての価値を高めていく企業と組織のマーケティング戦略の1つ。ブランドとして認知されていないものをブランドに育て上げる、あるいはブランド構成要素を強化し、活性・維持管理していくこと。また、その手法。

ブランドに対する共感や信頼など「顧客にとっての価値を高めていく

強調したいのは、「顧客にとって」の価値を高めていくということ。ここが味噌です。

補足すれば「顧客1人1人にとっての価値を高める」と付け加えておきます。

MONTBLANCがカッコイイと思うのはあくまで私だけであり、この記事をみているあなたは、そのように思わないかもしれない。ブランディングは「顧客」にとっての頭のなかにある個々の「イメージ」で創り上げるものです。

2-2.ブランディングの効果について

ということで、ブランディングすることであらゆる側面のメリットがあります。例えばビジネス的な言い方をすれば以下のような言い方がされたりします。

2-2-1.無条件にリピートされるようになる。

ブランド・ロイヤリティ(loyalty)という言葉がああります。ロイヤリティというのは「忠誠心」の意味。 ブランド・ロイヤリティの高い消費者は、同じブランドを継続して購入する意向が強く、また口コミ等によってそのブランドの価値を広めてくれる可能性が高い。まさに、MONTBLANCに対しての私です。(笑)ブランドにとってロイヤリティの高い顧客は、ブランドの成長・維持にとって、非常に重要な要素です。

2-2-2.無条件に安心をもたらす

ブランドは知覚品質という効果をもたらします。知覚品質とは、クオリティーの担保(安全性の確保)です。消費者が商品・サービスを他のものと比べた時、顧客が優位性を感じた品質のことを指すます。もちろんそのブランドを見たとき、スグそのブランドだと分かります。基本的にブランドには必ずロゴがあるので(ロゴがブランドをたらしめるのですが)、そういった意味でもスグ認知されます。

私が海外に住んでいて日本ブランドをみたときの安心感をいだくことと同じです。どんな国よりも、生産国が日本であることが、私にとって安心感をもたらしてくれます。

2-2-3.無条件に選ばれるようになる

ブランドの認知が広がると、消費者の頭のなかに●●といったら●●というイメージが出来上がります。ビールといったらアサヒ、哲学書といったら岩波、小物といったらMONTBLANC(笑)みたいな。そんな勝手なイメージが沸き上がります。消費者はカテゴリーごとに「こだわり」のブランドをもちます。

2-2-4.無条件にイメージが連想される

そのブランドを利用することで消費者の中で勝手にイメージが連想されます。私の場合は、MONTBLANCを身につけることで知的でかっこいい男性に近づくイメージが出来上がります。それはMONTBLANCを身につけている人をみるたびに、さらには店舗を見る度に、連想することになります。

2-2-5.無条件に購入される

ブランディングがされると比較がされなくなります。消費者にとって「私はこれしかない。」「これ以外は選ばない」という状態です。例えば主婦が買い物するときに、我が家はやっぱりこの「味噌」、この「柔軟剤」こそが我が家の臭いだといったように、他の選択肢を選ぶということなく買い物かごに入れる状態です。

2-3.ブランディングで失敗すると・・

ブランディングすることによるメリットは上でご紹介しました。では逆にブランディングに失敗するとどうなるのかを見ていきましょう。

2-3-1.競争に巻き込まれる

どの業界もブルーオーシャンという訳ではありません。常になにかしらの競合相手と戦わないといけません。それは商品の機能面のライバルかもしれないし、ターゲット層に対してのライバルかもしれない。どちらにせよ、競合しあった以上は、パイの取り合い。競争しなければいけなくなります。

2-3-2.比較対象にされる

競合になる=比較されるということです。比較されるということは、ブランディングできていない証拠です。私がMONTBLANCの万年筆以外を選ぶということは、他に強力なライバルが出現し、彼らのブランドがMONTBLACよりも上回ったことになります。もちろんこれは私の頭の中の勝手なイメージです。

2-3-3.価格勝負になる

比較された後に残る命運は決まっています。それは歴史を紐解けは一目瞭然。かならず価格勝負になります。もちろん安ければ良いというわけではありません。しかし安い方が購入しやすいのは事実です。そういった意味で価格勝負になった時点でブランディングからは離れます。

ブランド化されている=このブランドを買いたいという状態です。顧客から価格で決められるようでは、ブランディングできているとは言えません。

3.ブランディングする方法

さて、ここからが本番です。ルイスヴィトンやプラダといった有名なブランドが、ブランドたらしめる所以はなにかを考えていきましょう。

実際にブランディングする方法を綴っていきますが、自分の好きなブランドを考えながら考えてください。僕の場合は、小物はMONTBLANC、スーツはゼニア、デジタル関係は、Appleみたいな感じです。

3-1.ブランディングの3つの決定事項

まずこの3つは外せない重要事項です。ビジネス用語でいうと戦略ドメインとも言われたりしますが、そんな難しい言葉は覚えてなくても大丈夫です。

まずは誰に(Who)たいしてブランディングをしたいのか?を決めます。そして、何を(Waht)どのように(How)魅せるのかを決めましょう。

3-1-1.誰に(Who)

まず最初に誰に対してブランディンをしたいのか?を決めなければいけません。

ブランド側は全員が全員にかっこつけたり、見栄をはったりする訳ではないことを覚えておく必要があります。

例えばお店にお客様が入ってきたとき、この人はうちの客じゃないと思えば、別に良い格好をする必要はありません。(もちろん最低限の接客はするべきだろうが)。

私は海外MONTBLANCのお店でよく購入します。購入する際は担当に電話して、いつも個室に通してもらうことが多いです。理由は簡単です。私が「たくさんお金を使う」からではなく、MOTNTBLANCというブランドに見合うお客様だと判断されるからです。(ちなみにこれは少しだけ自慢です)。

もし私が単なる成金だからといって個室に通されるわけではありません。成金でもそのような待遇を受けてない人は多いです。これは予測ですが、MOTNTBLANCというブランドのターゲットとして私が相応しいから、私がそのような個室待遇を受けれているのだろうと思っています。

まあその話はそろそろ釘を刺されそうなので横においておいて、まず最初に決めなければいけないのは、「誰に対してブランディングしたいのか?」という視点です。

ビジネス用語でいうとターゲティング、ポジショニング、セグメンテーションをしていくことで、「誰に」が決まってきます。以下の記事を参考にして「誰に」を決めよう。

>>ライフル銃のようのターゲティングする方法(準備中)

3-1-2.何を(What)

次に誰に対して「何を」ブランディングしたいのかを決めよう。

それはブランドの商品であるかもしれないし、ブランドの価値観や思いかもしれません。しかし結局、「何」をというのは「商品・サービス」を指すことがほとんです。つまり、ターゲッティングで決めた顧客が購入するような、共感するような、問題解決するような、そんな商品サービスを用意しましょう。

3-1-3.どのように(How)

ここでのどのように(How)は、2種類の意味があります。

・顧客にどのように思ってもらいたいか?
・商品をどのように魅せるのか?

この2つの観点です。

この2つは全く違っているようでニアリーイコールです。顧客にどのように思ってもらうかは、こちらでコントロールできることです。そもそもブランディングというのは、あらかじめこちらが意図してコントロールするものです。

勘違いしがちですが、

ブランド側は、

「結果的に顧客に(A)だと思ってもらったから、私達は(A)のようにブランディングした」

そうではありません。

「私達は(A)みたいに顧客に思ってもらいたから、(A)になれるようにブランディングした」。

というのが正解です。

またまたMONTBLANCに登場してもらいます。

MONTBLANCというブランドは「勝手に私をコントロールして、MONTBLANCという商品を持つことで、「知的で高貴なデキる男」になれると連想させるようにした。もちろん言い方は悪いが、これがブランディングです。

そして、これがブランディング戦略です。

あなたのよく購入するブランドを連想して、「WHO(誰に)、What(何を)、HOW(どのように)」を当てはめて考えてみましょう。

3-2.ブランディングのための1つの指針

次にブランディングのための1つの指針をご紹介しよう。これは単純でシンプルなことなのですがとても重要なことです。

それは、「信頼」。

例えばこのような質問を自分に投げかけてみれば、信頼の値が測れます。

「何か商品・サービスを販売するとき、無条件でも買ってもらえるか?」

私が、Webコンサルティング会社でコンテンツ販売をしていたとき、新しい商品をリリースすることをお客様に告知すると、無条件で購入すると言ってくれたお客が何人もいました。

そう言ってくれるようなお客は、共通してセールスレター(販売ページ) を見たりしません。商品ページのリンクをふんで、一気に下までスクロールして、購入ボタンを押して、カード情報を登録して、決済完了します。

後からその方達に話を聞いてみても、どんなカリキュラムで、どのように商品を受け取るのかも分かっていません。どのくらいの金額だったかも覚えてない人もいます。つまり、そこには信頼ができあがっていることを意味します。

「わたしはあの会社(ブランド)を信頼している」
「あの会社(ブランド)が提供するコンテンツだったら間違いないだろう」

このようにブランドを信じて疑わない状態。

商品の内容や、商品の魅力どうこうではないんのです。もしこのような状態をつくりあげることができているのであれば、きっとブランディングは成功しているといってもいいでしょう。逆をいえば、このような状態をつくりだすことが、ブランディングです。

3-2-1.大きな約束を守ること

この「信頼」を構築するためには色々とあると思いますが、一つだけあげるとしたら、私は「約束」をして「嘘」をつかないことを真っ先に上げます。

ビジネスにおける約束というのは、「ヴィジョン、価値観、商品」といった、顧客に対して発信されるすべてのメッセージのことです。

例えば以下にMONTBLANCの哲学を引用します。

●伝統:Montblancは、欧州最高のクラフツマンシップと長らく愛されてきた伝統的なデザインを一体化し、歴史的伝統と洗練された製法を具現化する製品に命を吹き込みます。

●ストーリーテリング:Montblancのあらゆる製品に、優れた職人の魂と物語が込められているように、最終製品もお客様の宝物として、その後、お客様の物語の一部となり、Montblancとお客様の魂の見えない絆を生み出します。

●エレガンス:素敵に生きることは権利であり、最高の製品は素晴らしい人生をさらに素晴らしいものにしてくれます。お客様の物語は現在進行形であり、ダイナミックなものです。したがって、同じ道を歩むパートナーとなるアイテムは、お客様の財産として、活力と元気を与えてくれるものでなければなりません。

●保存:今日のように目まぐるしく変化する時代において、時の移り変わりに耐えられるよう製作されている製品に出会うことは極めて重要です。Montblancの製品は、お客様とともに時代を乗り越え、次々に展開していくお客様とお客様のご家族の物語に寄り添うことでしょう。体がこの世から消え去ったずっと後も魂がこの世にとどまるように、Montblancの製品も世代を超えて見事に機能し、上品さを保ち続けます。

私はこの哲学を読んで、決して対して嘘ついてるとは思いませんし、この条約に満足もするし、どこかこのブランドを購入していることに誇らしささえ覚えます。

かなりの大きなことを約束していると思いますが、この約束に対して、嘘をつかずにやりとげていることが、私がMONTBLANCに信頼を抱く秘訣です。

3-2-2.大きな約束を見せ続けること、そして守ること

上ではMONTBLANCの哲学を紹介しましたが、これはどんなブランドでもあることです。ヴィジョンという言い方で書いてあることも多いですが、企業HPにいけばどこの会社もどこのブランドものせています。

ただ、極論これはただのメッセージです。

大切なのは、これを商品・サービスに落とし込めるかどうかです。

ブランドには種類があります。企業ブランドからはじまり、それは商品、キャラクター、マスコット、メッセージ…と広がります。

顧客に対しての約束をその全ての商品に落とし込み、魅せることができるのか?見せ続けることができるのか?そして守り続けることができるのかが、ブランドを存続させる鍵であり、信頼を保つことです。

3-2-3.新しい世界を見せることができるか

ルイ・ヴィトンと聞けば容易に想像がつくと思います。

ヴィトンを経営するのは、文字通り「ルイヴィトングループ(LVMH)」なのですが、このグループ傘下には以下のようなブランドも入っているのかご存知でしょうか?

・Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン)
・LOEWE (ロエベ)
・CELINE (セリーヌ)
・KENZO (ケンゾー)
・EMILIO PUCCI (エミリオ・プッチ)
・Berluti (ベルルッティ)
・Dior / Christian Dior (ディオール/クリスチャン・ディオール)
・FENDI (フェンディ)
・GIVENCHY (ジバンシー)
・Donna Karan (ダナ・キャラン)
・MARC JACOBS (マーク・ジェイコブス)
・Thomas Pink (トーマス・ピンク)
・StefanoBi (ステファノ・ビー)
・Nowness

しかもこれはファッションだけです。

他にも化粧品、香水、時計・ジュエリー、ワインなども展開しています。名前を挙げれば切りがありません。

そう。ヴィトングループというのは、超巨大だったのだ。・・・

ということを伝えたいわけではありません。

「え、あのブランドもヴィトングループだったの?」というブランドがあるはずです。ヴィトンといえば、あのモノグラムのイメージを抱く人も多いのですが、会社規模で考えればこれだけたくさんの世界観をもったブランドをもっています。

TOYOTAもハイエンド層にむけてのラグジュアリーラインとして「レクサス」をスタートしたように、時にブランドは新しい世界を創出して顧客に提示することで、新しいブランドを作ることができます。

時代は変わり、常に変化しています。同様に人の心も変わり、トレンドも変わります。ブランドは顧客に対して、時に新しい世界を見せ、その世界に魅力を感じてもらい、顧客をいざなうこともある。そうすることでブランド価値は高まり、広がり、信頼を生みます。

3-4.ブランディングの3つの価値

では、顧客面に目をむけてみましょう。

顧客はを何もってブランドに価値を感じ、ブランディングされるのでしょうか?ここでは3つの側面を見比べ、ブランドを分析します。

3-4-1.機能的な価値

機能的な価値というのは「便利性・性能」といったスペック部分をさします。カードケースの収納が10ポッケあって、カードを一杯もつ私にとって使いやすいとか、パソコンでいうと、メモリ数が高いので、パソコンがフリーズしにくいとか。サービスで例えると、美容室で同じ価格なのにマッサージやトリートメントをしてくれて、さらにカット上手いとか、そういった機能面や性能面のことを言います。

3-4-2.感情的な価値

情緒的価値ともいったりしますが日常でそんな言葉使わないので。感情的な価値といっておきます。これは単純にこのブランド好き、この人好き、この企業好き、このキャッチコピー好きといった、感情的な好き・嫌いの価値です。

例えば美容室にカットしにいって、たまたまついた担当の女の子が可愛くて、しかも優しくしれてくて、ちょっと好きになってしまった。別に頼りがいがあるわけでもなく、カットも上手いわけではないが、逆に応援してあげた気持ちで通ってあげているとか。ここには機能的な価値はないですよね。これは感情的な価値です。

3-4-3.自己実現的な価値

最後に自己実現価値と書きました。これはアブラハムマズローの欲求段階説から来ています。
詳しくは>>強力なコンセプトを作る方法|成功を掴む6つの原則と10の要素をご覧ください。

マズローが提唱する欲求段階説の最上位に位置するのは、自己実現という概念です。この自己実現をよくみてみると、ブランドイメージと被るのが分かります。

例えば、少なからず僕がMONTBLANCというブランドを購入するのは、このMONTBLANCというブランドが僕の理想を体現してくれるように思えてならないからです。

MONTBLANCをもつことによって、知性×高尚=できる男(笑)という理想を抱かせてくれるからこそ、僕はこのMONTBLANCという商品を購入して、リピートして、ブランドの価値を広めているのです。

ブランドにはこういった、顧客の理想を実現するためのヴィジョンを魅せる価値があると思います。

3-5.ブランディングの最終段階

では、ブランディングのゴールはどこにあるのか?

これは一概には言えませんが、個人的には「神格化」に近い存在です。怪しい言い方になりますが、無関係に購入してもらえるようになる状態というのは、ある意味「神」なのです。

そこに価格が高いとかや機能が低いとかはないのです。究極のブランディングというのはその人にとっての神の状態を創り上げることではないのかなあと思いますね。

4.ブランディングするための4つの要素

ブランディングするためのたった1つの重要な指針は「信頼」だとお伝えしました。以下はその信頼を築きあげるために必要な様相です。もちろんこれだけではないですが、以下の要素はある程度必要だと思います。

4-1.要素1:信用があること

信用と信頼はなにが違うのか難しいのですが、信用は客観的事実に基づいたものです。信頼はあくまで個人的な主観的なもの。あなたのことを家族が信頼していても、周りは信用していないかもしれない。より多くの事実やデータや履歴から信用は生まれます。

4-2.要素2:共感されること

「類は人を呼ぶ」ということわざがあるように人は同じ特性をもった人に惹かれます。同じように、ブランドと顧客の間に共感される要素がないと「接点」が生み出されることはありません。共通性は信頼を生みます。「このブランドは私の事を分かっている」「私の悩みを理解している」「私の理想を体現してくれる」と思うのは、共感があるからこそです。

4-3.要素3:人を選ぶこと

高級ブランドは買い物後の袋をもっていることでさえ価値になります。他人から見たときに、それはかっこいいと思うもの。ブランドの命を握るのは顧客です。当然かっこいい人が身につけるブランドは、かっこよく他人にうつりますし、かっこ悪い人が身につけるブランドは、かっこ悪いのです。単純ですが。誰を顧客にするかで、自社ブランドの命が決まります。

4-4.要素4:好意があること

単純にこのブランドが好きだと思ってもらうことです。ブランドを運営をしている人が好きなのかもしれない、商品だけが好きなのかもしれない、世界観が好きなのかもしれない。それは分かりません。ただ好意をもってもらわなけえれば、ブランディング以前に購入してもらうことはできません。

3.まとめ:ブランディングの繁栄と崩壊

ここまでで通して、ブランドとブランディングの意味や戦略について説明してきました。

ブランドとは私達の頭の中にある勝手な「イメージ」だとわかったことでしょう。ここで分かるのが、「イメージ」というものは頭の生まれ繁栄するものですが崩壊することもあるということです。

例えば、親友がそのブランドを嫌いだと伝えてきたとき、さらにはその理由が正当に感じたとき、嫌いな芸能人がそのブランドを好んでいたとき、そのブランドが汚職事件をおかしたとき、などなど、様々な要因があってブランディングは成功もするし、失敗もするわけです。

私にとっては、MONTBLANCのことを他人や友人が嫌いといったところで別に問題ではありません。しかし妻が嫌いだし辞めてくれといったら身につけるのをやめると思います。このようにブランディングというのは脆いものです。

特にブランドを重要視する大企業は、ちょっとした社会問題が自社に与える影響を分かっています。そこらへんの中小企業が問題を起こしても相手にもされませんが、大企業が問題を起こせば一瞬でメディアが騒ぎます。

大企業は問題を避けること(リスクヘッジ)に敏感です。イメージが崩壊するからです。

ですから、広告費数千万、数億円使って、イメージアップのためだけのCMを打ちます。良い芸能人を起用して自社をPRします。特に何を売るまでもなく、ただブランドイメージを高めるだけに広告を打つのです。

このように、ブランドとは顧客の頭の中のイメージで成り立っています。ブランディングとはイメージを創り上げる行為です。このブランドイメージが崩壊するのも、繁栄するのも、企業の努力というわけですね。

4.編集後記:ブランディング手法について

それにしてもやたらとMONTBLANCのことを書いていますね。

ちなみにMONTBLANCと英語記載しているのは、日本のカタカナ表記だとケーキの「モンブラン」だと思われてしまうリスクがあったからです。

それが嫌だったから英語表記にしています。ここにもブランド愛がありますね。(笑)

私もそのようなブランドをつくってみたいものです。

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