プロダクトローンチは詐欺なの?嘘なの?そのへんを理解する話
プロダクトローンチの業界に関わっていると、「ローンチは詐欺だ」「ローンチは嘘ばかりだ」といった声がちらほら聞こえたりします。というか頻繁に耳にします。
私も、実際にプロダクトローンチを実践する身として、こういったことを直接言われたことはないものの、間接的には言われる経験があったりします。
そこで今日は、販売者側の視点と、ユーザー側の視点にたって、プロダクトローンチは詐欺なのか?嘘なのか?という議題についてお伝えしてきたいと思います。
※プロダクトローンチについて
もしプロダクトローンチについて網羅的に学びたい方はこちらの記事からご覧くだださい。
目次
1.なぜ、プロダクトローンチは詐欺と言われるのか
結論から入りますが、プロダクトローンチ自体が詐欺なのではなく、プロダクトローンチの手法が詐欺なのでもなく、「オファー」が詐欺なのです。
オファーとは、ユーザーに対しての約束や提案のことをさします。
ライザップは「3ヶ月で痩せなかったら返金します」がオファーだし、ドモホルンリンクルは「初月無料でお試しキット」がオファーになります。
プロダクトローンチが使われる市場は色々とありますが、主に顕著に目立つのは「ビジネス系・投資系」でしょう。ようは稼げるノウハウを教える講座や塾等です。
こういった市場のユーザーを中心に、プロダクトローンチを「詐欺・虚実」だと発言しているのが目にとまります。では、なぜこういう事態になるかといえば、販売者側のオファーの内容が、提供する商品と大きく乖離しているからです。
たとえば全額返金保証があるのに、返金してもらえなかったとか。提供物の内容が見合っていたものではなかったとか。キャッチコピーには、初心者でも簡単にスグに楽に片手間で・・・と書いてあるにも関わらず、実際にお金を払ってみて受けてみると初心者には難しい内容だった。
それではオファー内容と全く違う!それで詐欺と言われるわけです。このように、このオファーと内容が乖離しているから、プロダクトローンチが詐欺と言われる自体が起きるのです。
2.故に、プロダクトローンチが詐欺ではない
プロダクトローンチ自体が詐欺というわけではなく、プロダクトローンチで提唱している「オファー」が詐欺。私はプロダクトローンチを実践する身なので、弁論的に聞こえると思いますが、決してその意ではありません。
Wikipediaで詐欺という言葉をしらべてみると「他人をだまして金や品物を奪ったり、損害を与えたりすること。」と書いてあります。しかしプロダクトローンチが人をだましたりお金を奪ったりしません。オファーで嘘をつくから詐欺と言われるのです。
世間一般ではプロダクトローンチは、マーケティング手法とか、集客のための手法とか、売上をあげる手法とか色々なことが言われていますが、それらは1つの側面であり次元の低い話です。
本サイトでは、ジェフウォーカーの言うとおり、プロダクトローンチをビジネス構築術と認識しています。プロダクトローンチは、1つのビジネスモデルなのです。
他人を騙して損害を与えるのは、プロダクトローンチで提唱されている「オファー」であって、プロダクトローンチ自体が悪いわけではないのです。
3.なぜ、オファーを誇大表現するのか
では、なぜオファー詐欺がこうも出回るのか?
オファー詐欺がなければ、プロダクトローンチが詐欺と言われることもないでしょう
それは「誇大表現」しているからとしか言えないと思います。誇大表現があるから、ユーザーからのバッシングがあるのです。具体的にその誇大表現となる理由を考えてみると、以下の4つが当てはまります。
3-1.実際の商品に価値がないから
提供する商品に価値がないから、どうにか言い回しを魅力的に感じてもらえるようにします。つまりそこには商品とオファーの乖離があるわけです。
これは完全に詐欺ですね。嘘ですから。
例えば、私が最新マックブックをメルカリで売るとします。最新のマックブックをアップルにいって撮影して格安で売ったとします。しかし、実際に手元にあるのは5年前に購入したマックブック。すでに5年以上私が使い古したマックブックを売ったとします。
それは、詐欺ですよね。提供する商品に対して、誇大表現どころか嘘をついています。
このように、商品に対してのオファーは変えることができるのです。特に物品販売ではなく、ノウハウ商品だとそれが際立ちます。コンサルやコーチングのような無形の商品を取り扱う人達は、常にオファーをコントロールできる立場にあります。ゆえにオファーの信憑性が重要になってくるのです。
3-2.商品をより魅力的に魅せたいから
現状70点の商品をよりよく魅せて、80点や90点、あわゆくば100点の商品のように感じてもらいたいと思うのが、普通の販売者の想いでしょう。そう思えば想うほど、誇大表現を通して商品をアピールしてしまいがちです。
商品の魅力をより伝えたいあまりに、誇大な形容詞や副詞がつきます。「ほったらかしでも」とか、「今まではありえない」とか、「今年最大の」とか、「初心者が効果抜群の」・・といった誇張表現になりがちです。
あなたもそんなのありえない、というオファーを何回もみたことがあるでしょう。しかしそんなのありえないと思ってもらわなければ目にとめてもらうことができない時代です。
販売者は商品をアピールするために、あの手この手をつくします。
3-3.魅力的にしなければユーザーは見向きもしないから
インターネットビジネスは比較がされやすい業界です。というのも、必ずライバル商品が違うページにいけば、すぐ並んでいる状態です。
そんなインターネット上では、ユーザーにページを閉じられてしまったら、なかなかそのユーザーが戻ってくる可能性は高いとはいえません。そのため、ユーザーにとって魅力的な刺さるオファーをする必要があります。
今は良くも悪くもユーザーの目が肥えてきて、「おっ!」と目をとめて、止まってもらうハードルが非常に高くなってる点もあるでしょう。
ユーザに刺さる言い回しをして、魅力的なオファーをユーザーに届ける必要があります。
3-4.広告費を回収しなければいけない意識が働くから
一般的なプロダクトローンチはアフィリエイト広告を利用して、見込み客を集めることを行います。そのため広告費に数百万円から数千万円かかることがあります。
その広告費を回収できなければ、プロジェクトは赤字になるわけです。
販売者としてはどうにかして商品を売らなければいけない。このような切羽詰まった状態では、なんとかして広告費を回収したいものです。その投資費用を回収をしたい思いや、赤字になりたくない意識が高まることで誇大表現のオファーをしてしまうことに繫がります。
4.とあるローンチ交流会での一コマ
さあここまで、プロダクトローンチの販売者側の視点であーだこーだと語り、まるで販売者が悪いような言い方をしてきましたが、現実問題そう言えないところがあります。
私もプロダクトローンチ実践している者として、他の業者との交流会や、勉強会に参加することがあったりします。そこでの会話をピックアップしてお伝えします。
Aさん:次にこーいう商品売ろうと思うんですが、どう思いますか?
Bさん:あ〜本質系ですね。売れなさそうだなあ。
Aさん:やっぱり難しいですかね。本質系は。
Bさん:そうですね。うちもチャレンジしたけどやっぱり難しい。
Aさん:そうですよね。本質的な商品を本質的なやり方で売れるのは、〇〇さんとか〇〇さんくらいですよね。
B:そうですね。本質を売っても、みんな見向きもしないからなあ。
という、ごくごく普通のマーケティングの会話なのですが、この手の話は、プロダクトローンチを実践する会社の方なら話したことがある議題だと思います。
それは、「なぜ本質が売れないのか?」という議題です。
どういうことかというと、「本質的な商品」は売れないけど、「テクニック系や即金のノウハウ」は売れるということもの。ようは早い・楽に・初心者でもという類いのオファー商品でないと、ユーザーは感心を示さないし、売れることもないということです。
実際に本当にそうなのかは横においておいて、「早い・楽に・初心者でも」といったキーワードを入れてユーザーに伝えるのと、伝えないのとでは、反応がまったく変わってきます。
何が言いたいのかというと、ユーザーに対して「早い・楽に・初心者でも」といったイージーなワードを盛り込んだオファーをしないと、売ることが厳しくなってきているのです。
5.ユーザーの反応に合わせるのがマーケティング
マーケットインという言葉があります。
マーケットインは、見込み客や市場が求めていることを提供しましょうという考えで、マーケティング業界では当たり前に言われていることです。このマーケットインを前提として考えた場合、ユーザーが反応する言葉は以下の2つのうちどちらでしょうか。
・中小起業の社長のための、3年かけて叶える利回り2%の超堅実投資法・脅威の月利10%超え!資本なしで誰でもスグ稼げる!最新ビットコイン投資テクニック
これはあからさまな例ですが、上の2つだとどちらを選びますか?
ちなみに僕だったら後者です。結論からいえば、後者を選ぶ人が圧倒的に多くなります。
なぜなら、人間だれでも楽して、簡単に、早く、と潜在的に思っているからです。
最終的なLTVを考えた場合など色々な議論ができるのですが、それはひとまず横において、ユーザーが求めているものを提供するのが、マーケットインの考えであり、マーケティングです。
販売者としてマーケットインの態度で仕事を行うことは悪いことではありません。では、ユーザーが何を求めているのか?それは実際にオファーしてみればわかります。
さきほどの2つの例は極端ですが、
・中小起業の社長のための、3年かけて叶える利回り2%の超堅実投資法
・脅威の月利10%超え!資本なしで誰でもスグ稼げる!最新ビットコイン投資テクニック
もしこのどちらが良いですか?とオファーすれば、必ず後者の方が需要が増えます。
なぜなら、オファーが強いからです。
ユーザーは潜在的に「楽して簡単に早く稼ぎたい、幸せになりたい」と願っているからこそ、下のオファーを選ぶでしょう。たとえそれが嘘っぽいと思われたとしてもです。
では、そのようなユーザーに対して、どういったオファーを投げかけてあげるのが、1番反応が高くなるでしょうか?
それは当然、「楽して簡単に早く稼げる、幸せになれます」というオファーでしょう。
6.ユーザーがバカなのか?販売者が悪徳なのか?
プロダクトローンチが誇大表現になりがちな理由がここにあります。
販売者はこう思っています。
「最近のユーザーがテクニックばかり求めるから、本当は本質が大事だと分かっているけど、特効薬的な言い方をしてオファーしなければ振り向いてもくれない。」
これが販売側の視点。
ユーザー側の視点はこう。
「世の中には「簡単に楽して稼げてハッピーになれるもの」なんて存在しないのは分かっている。だけど、本当はそんな凄いノウハウがあるのかもしれない。あ、また何か新しいオファーがでてきた…今回も嘘かもしれない…だけど気になるなあ…今回はきっと本物だ….」
これがユーザー側の視点。
さあ、販売者が悪いのでしょうか。ユーザーが悪いのでしょうか
7.嘘のオファーは販売者が悪いが・・・
もちろん嘘のオファーはしているのは、当然詐欺といわれるのは仕方ありません。これは完全に100%販売者が悪いといえるでしょう。
多少の誇大表現ならまだしも、そもそも商品内容が違うのであれば、それは「他人をだまして損害を与えた」ことになりますから、ユーザーにとっての詐欺行為になるでしょう。
しかし、ユーザー側も幻想を捨てる必要があるのも事実です。
厳しい言い方になりますが、プロダクトローンチが詐欺だとかあーだこーだと言っている人は、自分の未熟さを露呈しているようなものです。
根本的にプロダクトローンチは何かを理解していないこと、そのオファーを見抜けなかったこと、そしてなにより自分騙されました!あいつら詐欺だ。と叫び続けていること。
詐欺師に騙されて、助けを求めることは悪いことはでないです。ただ、助けを求めたところで、誰もあなたを助けてはくれません。
世の中にはプロダクトローンチ被害者の会をして集団訴訟をしている人がいますが、訴訟してもこの先何も起こりません。(ちなみに私も5,000万円の訴訟して何も得るものがなかったです。)
そんなことをやるくらいなら、この世に幻想はないことを理解して、現実を見抜く力をつけましょう。
8.原因はユーザーと販売者どちらにもある
プロダクトローンチを詐欺だと発言をするユーザーは、プロダクトローンチに騙されたのではなく、ほとんどの人がオファーに騙されたわけです。
詐欺だ!という人はたいてい魅力的なイージーなオファーに魅了され、お金を払い、後から目を冷ますわけです。私がそういった相談を受けたときにはこのように伝えます。
幻想なんて捨てて、自分の地に足つけて成果を出すことを目指してください。急がば回れですよと。
もちろん販売者側が嘘のオファーを出したのであれば、それは詐欺行為もあるわけですから、しっかりと言うことは言えばいいと思います。
ただそれを世間に言いふらしても何も進まないし進展もしません。自分の足でしっかりと歩くことを目指してくださいと伝えます。
9.販売者は教育者視点を
大切なのは「態度」です。
販売者の役割は、ユーザーに対してしっかりとした価値を届けることであり、そのためにプロダクトローンチという手法を使っています。そこで虚実のオファーを提唱してしまうのであれば、詐欺といわれても仕方ないことです。
残念なことに、そういう業者が増えれば増えるほど、プロダクトローンチは詐欺だと言われます。プロダクトローンチはいつか稼げなくなると言われています。
しかし、そのように言われてはいますが、プロダクトローンチは10年以上前から利用され続けています。なぜなら、プロダクトローンチがビジネスモデルだからです。
プロダクトローンチは、「集客・価値提供・販売・運営」の4つのフェーズから成り立つビジネスモデルであり、時代毎に消えてなくなるような集客方法でもセールス手法でもありません。
誇大オファーが続いてるから、プロダクトローンチは生き続けるとかそういう意味ではなく、ビジネスモデルだから今まで利用され続けているだけです。
私にプロダクトローンチを直接教えてくれた方は、日本ではじめてプロダクトローンチをやった方です。もうそれからかなりの年月がたっていますが、その戦術は廃れることなく続いています。
細かい集客方法の違いや、情報の提供方法は変わったとしても、プロダクトローンチで実践する本質、つまり戦略は死にはしません。その意味をしっかり理解して販売者はプロダクトローンチを利用していかなければいけません。
10.ユーザーは学ぶ誠意を
ユーザーも同じです。いくらプロダクトローンチが詐欺だといったところでプロダクトローンチはなくなりません。だったらしっかりと地に足をつけて、自分自身の目を養い、本当に価値ある情報を選ぶ力を身につけましょう。
詐欺だといってる人は、いつまでもたっても自分の人生を他人に任せているわけです。「あなたはこういったから」「保証がついていたから」とか。もちろん詐欺でくわしても、過去は変えられません。
そのオファーは正しいのか、自分に合っているのか、タイミングは良いのか、費用対効果が良いのか、といった様々な基準をもって情報精査していくべきでしょう。
11.編集後記:ローンチは死んでない。死んだのは売る態度と学ぶ態度。
プロダクトローンチが詐欺だという人がいるからか分かりませんが、「ローンチの時代は終わった」「ローンチはもう次期使えなくなる」という言葉が飛び交っています。
今回の記事は「プロダクトローンチ 詐欺」というキーワードがあったから書いているのですが、なぜ、このような言葉がでてくるかというと上に書いた通りです。
販売者は、売る態度を、購入者は、学ぶ態度を。
たしかにプロダクトローンチは強力なマーケティング手法であり、セールス手法であることは間違いありません。しかし、プロダクトローンチが詐欺なのではなく、オファーが詐欺というだけの話です。
販売者とすれば、プロダクトローンチを上手く使いこなせれば、集客・販売で大きな結果を出すことができます。しかしそういった意味で大風呂敷を広げすぎると歯止めがきかなくなります。
つまり、過度なオファーはやめましょう。ユーザーのために誠実な態度でオファーをするべきだということです。
さらにもっというと、本質を売れるのが本物のマーケターです。
ユーザーが対して「楽して、簡単に、初心者でも、片手間で」というメッセージを発信をしない限り売れないと思っているマーケターは二流です。一流はそのユーザーの信念を変えることができます。
一流のマーケターは、本質こそが大事だとユーザーの信念に訴えかけ、信念を需要に変えます。本来マーケターはそういうポジションを目指すべきです。
逆に、ユーザー側からすればプロダクトローンチを利用した手法は今後も続くのですから、自分達も地に足をつけて、しっかりとオファーを見抜く力をもって情報精査しなければいけません。
本来プロダクトローンチは、ユーザーに感謝されながら、大きくビジネスを成功させることができるビジネスモデルです。もう一度、プロダクトローンチの勉強をし直してみるのも良いかもしれませんね。
学ぶなら本質です。ジェフウォーカーからぜひプロダクトローンチを学んでください。